第8回多摩川源流ぐるり参戦記③

バリカン尾根~柳沢峠

きつかったバリカン尾根パートを終え、柳沢峠へと続く林道へ。
すぐに2人の選手に追いつきます。挨拶を交わし先へ。
この林道は昨年の試走を思い出します。
完全に潰れた僕を他所に元気なトントンさんと田村さん。
みるみる二人に引き離され、、その先の柳沢峠でリタイアとなりました。
今日はまだ走れています。
道がロードに変わりました。下りロード。ここでガンガン飛ばしては足へのダメージが大きい。ちょっと丁寧にラン。

国道に出ました。
右か左かどっちだろう?
右は登り、左は下り。
柳沢峠には下って到着、という記憶があるので左へと進みました。
下りは楽だなぁ♪
しかし脳裏にはロストしているかもという感覚。
走るのをやめ、ザックを下ろし、地図と携帯で柳沢峠への道を確認します。
オーマイガー。ロストしていました。
TGGマップにも「国道に出たら右」と丁寧に書いています。
ここまで気持ち良く下ってきたロードを登り返します。クソー!

柳沢峠には11:30ごろ到着。
スタートから約6時間15分経過です。
今回TGGを走るにあたって、想定タイムは11時間前後、悪くて12時間という予想でした。
そして数年前のアカさんのリザルトが11時間ほどでしたので、そちらの各ポイント通過タイムを参考にしました。
そのリザルトでは柳沢峠に7時間経過、4時間後にゴールで11時間というものでした。
それと比較すると今は貯金が出来ている状態。
残りを4時間で走ったとすると10時間15分~。
もしかしたらサブテンいけるかなあ?とこのあたりからサブテンを意識してきました。

柳沢峠には先ほどの林道で追い越した選手2名とこちゃーりーさんが先に到着しており、僕が後ろから来たのでちょっと驚いていました(笑)
また、ここ柳沢峠は公式CPなので多くのスタッフがいます。
ハリマネさんにワラーチの調子はどう?と聞かれたので、ちょっと冗談交じりに後悔していると返答しました。
実際には苦戦するポイントも幾つかあったが、それなりに走れているし、紐も切れていないのでそんな悪くもない感触(が、この先の大菩薩辺りで本当に後悔・・)。

お腹はそんなに空いている感じもないが、ここは初の大菩薩嶺に向けてちゃんと補給しようと売店で「かけうどん」を購入。確か530円。
こちゃーりさんも同じくここで補給するべくカレーうどんを注文。
注文してすぐにうどんが出てきたので助かりました。やはりレースである以上、タイムは気になりますし(^^;)

大菩薩嶺

15分ほど滞在でしたでしょうか、ハリマネさん、他スタッフの方々、そしてELBさんの娘エミリーちゃん(今回も終始元気!)に別れを告げ再出発します。
ここから初コース。大菩薩嶺への登りに怯えつつ、着々と進みます。
お腹の中にはかけうどんが居座っている感があります。やはりちゃんと食べて良かった。大きい登りの前はちゃんと食べる、大事な気がします。
しばらくは緩やかな登り基調のダブルトラック。
もう余裕もって走ることはしなくて良いかな?と登りも走れるところはちょっと無理して走ります。
しばらくして「六本木峠」。都内の六本木を思い出します。いや、六本木に思い出などこれっぽっちもないのですが・・。

田村さんはこの大菩薩周辺の岩、ガレによりワラーチで地獄を見たと言っていました。
それはどこなんだろう。
しばらくすると原生林?なんとも雰囲気のあるコケの生えた登りが続きます。
「やまなしの森林100選」なんて看板もあった気がします。
足場には緑のコケが所々こびりついた大きい石がゴロゴロ転がっている道が続きました。
これは特に苦戦することなく淡々と進みます。
しかし、雨の影響かその先の登りがドロドロで、つるつる滑りました。ソールが滑って、ワラーチと足の間でも滑る。
両手で地面を掴んで進む感じ。大苦戦です。


「大菩薩嶺」
13:15(8:00経過)
ドロには苦戦するも、思っていたより登り傾斜はきつくなく、割と楽に大菩薩嶺に到着しました。
うどんパワーか?柳沢峠までちょっと温存してたから?
やはりアカさんのアドバイスは大きい。

大菩薩嶺~大菩薩峠

大菩薩嶺から大菩薩峠までは風通しの良い、岩、ガレの尾根が続きました。
周りはガス。そして雨がちょっと強くなってきました。
ハイカーも多く、数組すれ違いました。
さっきまでの「やまなしの森林100選」エリアでは岩の隙間に着地点があったので苦戦することなく進めましたが、ここは中程度の鋭利な岩がゴロゴロ転がっており、足場が悪く安定しません。
しまいには足首を捻挫。1回捻挫すると癖になるのか同じ方向に3度ほどやられ、痛めてしまいました。
しかしながらこの大菩薩嶺~大菩薩峠では高い山の上を走っている感があってなんか楽しかったです。


「大菩薩峠」
13:35(8:20経過)
峠には茶屋があり営業していました。
お茶を注文。200円。笠取小屋は300円だったので、ここがとても良心的に思え、感謝の意を何度も述べました(笑)
そういえばここまで誰にも抜かされていません。
トップ選手が8時間だとしてスタートが7時ならゴールは15時。そろそろこの大菩薩周辺で抜かされるはず。
と思っていたら一人の選手が茶屋にも寄らず颯爽と駆け抜けてゆきました。余りにも一瞬。
1位はnaoさんだと思っていたのですが、naoさんではなかった。誰だろう。

大菩薩峠~追分~ゴール

大菩薩峠から先はほぼ下り。
ガンガン飛ばして行きたいところですが、足場に石が転がっており、慎重に走らないと赤い血を見ることになりそう。
疲れてフォームが乱れていたのでしょうか、久々に膝が痛くなってきました。
これはまずいなぁ・・なんとかゴールまで大爆発しないでくださいお膝様。
途中、いくつか分岐がありましたが、「全て左」と言われていたので左に進みました。
そうは言ってもやはり不安です。
先ほど1名抜かされてからは前にも後ろにも選手が居ません。合っているのか不安です。
雨足が強くなってきました。
もうゴールも近いだろうし、このままザックを降ろして雨具を取り出すという面倒な作業をしないままつっきりたい・・・。
しかしその思いに反して雨はどんどん強くなってきます。
これはもう土砂降り。まさかこんなに降るとは。
最後の最後で心が折れています。
ついにTシャツがずぶぬれ状態になってしまいました。しまった、これでは体が冷えてしまう。
観念してザックから雨具を取り出します。
ゴールまで近いといっても、走ったことないから意外とまだ距離があるかもしれないし・・。

と、ここで後ろから選手。
急いで道を空けます。
自分の進んでいる道に自身がなかったので一安心。
「ワラーチ?滑らない?」・・そりゃあもう大後悔です。
残りは1.5kmとのこと。もうちょっとあると思っていたのでテンションが上がります。
今14時50分だからサブテンまでは25分ある、、こりゃサブテンいけるぞ!

その先でいよいよトレイルが終わりました。
ロードをしばらく走ると建物が見えてきました。
やった丹波山村、ゴールだ。
出たところも左へ。実はこれは間違いで右が正解でした・・。
左に進んでしばらく走るもゴールがどこなのか分からない。
はて、交流促進センターはどっちだったか。
携帯を取り出し、GoogleMapで検索するも出てこない。ナンテコッタ!!

橋を渡りました。川に釣り人がいたので「すみませーーん」と尋ねるも川の流れる音からか、気付いていない様子。
目の前にはスタートした時に登ったつづら折の登り。
てことはこっちか?と方向にあたりをつけて進むと、スタートしたときに渡った緑の橋が見えました。
やったー!!やっとゴール地点を発見。
橋を渡って交流センターへ。
通常、選手が到達する方向と全く逆の方面から現れたのでちょっと驚かれました。
時刻は15時5分。タイム9時間50分とサブテン達成です。サブテンは無理だろうと思っていたので嬉しいです(^^)

ゴール後


ゴール後にはコーラを頂き、ハリ天さんより写真を撮っていただきました。
しばらくすると「本当に速い」選手たちが続々とゴール。
なんか僕はスタート時間が早かったがゆえにここにいるだけなので場違いな雰囲気(笑)
ハリマネさんより田村さんがワラーチの紐が切れて苦戦、ゴールまでは時間がかかりそうとの情報を頂きました。
そこで身体も冷えるのでお先に「すずらんの湯」へ行くことにしました。

すずらんの湯は交流促進センターより車で5分ほど。
入浴料は休日にもかかわらず600円と安い。
さくっと入って、再び交センターへ。勢いは弱まったものの、雨は未だ振り続けています。
服を乾かしたり、荷物整理したり、眠くなったので車の中でゴロゴロしたり・・。
ちょっと落ち着いたので、選手たちのゴールを見届けに行きました。

同じ5時15分スタートだったあれんさんとゆーこりんさんが同時ゴール!
ハセツネ安走会同期のゆうさんもゴール!
17時50分・・制限時間危うしといったところで田村さん無事ゴール!
ワラーチは紐とソールが切れてしまったようです。それで裸足になったり、替えのワラーチで走ったりしてきたんだとか。
それにしても「ポロシャツ&ジーパン」スタイルは恒例なんですね(^^;)

閉会式

18時~制限時間となりました。
しばらくして選手が2名。JUKUCHOさんとけのけのさんご夫婦でした!
無事完走、おめでとうございます!
そうしてレースは無事に終わり、一同は閉会式会場の食堂へ。


完走弁当!
これを楽しみにしていました(^^)


閉会式ではinoxさんのザック、小物やメロン、お酒もろもろが当たる抽選会。
当選した人の名前が呼ばれ、好きな商品を順番にとっていきます。
こういった抽選会では滅多に当たることなく、これまでの人生で1回くらいでしょうか当たったのは・・。(その1回はハセツネボラの抽選会)
が、なんと「No.36 うさかめさん!」と名前が呼ばれました。奇跡です。
inoxさんの小銭入れをゲット。生きていて良かった~。
が、やはり僕にそんな運気があった訳ではなかったみたいで、なんと全員が当選という太っ腹ぶり!

帰路

楽しい時間はあっという間に過ぎ、TGGは全プログラムを終了。皆が帰路につきます。
帰りは田村さんと僕、そしてばななさんとGOさんの4人で帰ることになりました。
ばななさんもGOさんもトレイルランの大会情報、コース情報に詳しく、色々聞けました(^^)
お二人は青梅駅にて下車し、電車で帰宅。
そこからは田村さんと2人で都内まで。
結局、最後まで運転していただき助かりました。今回、負けた方が運転して帰るという罰ではあったものの(^^;)
家には23時30分ごろ到着。
やけにお腹が空いていたのでカップ蕎麦を作って即完食。
楽しかったTGGを思い出しながら眠りにつきました。

普段はこんなに近いところで走ることの出来ないような選手と交流できるTGG。
色々なキャラを持った方が多くいるTGG、とても多くの刺激を頂きました。
今回、TGGを紹介してくださったアカさん、そして快く受け入れてくれたハリ天さんには感謝します。
また初対面にもかかわらずフレンドリーに話しかけてくれたスタッフの方々、選手の皆様ありがとうございます。
なんなら今週末にでももう一回走りたい、そう思えるTGGでした。